(1)富士山の魅力
朝霧で働きはじめてから半年が過ぎようとしています。毎日、新鮮な驚きと,多くの出会いの中で仕事をしています。私にとって一番大きな驚きは目の前にそびえる富士山です。
学生時代は千葉に,昨年は石川に住んでいた私には,富士山が見える場所で生活をしていることが一番大きな変化です。朝霧から眺める富士山には,大沢崩れと呼ばれる侵食谷が正面に見え,子どもたちはいつも見ている姿と違う見慣れない富士山に驚いています。
夏場は雲にかくれていることが多いのですが,富士山が見える、見えないでは朝霧の印象もずいぶん違います。同じハイキングコースでも富士山を見ながら歩くときには子どもたちの様子が違うのです。きっと、富士山にはそれだけ大きな魅力や,人を惹き付ける何かがあるのだろうと感じています。
富士山については知らないことがまだまだたくさんある私ですが,これからも多くの発見をして,子どもたちにその魅力を伝えていけたらと思っています。皆さんもぜひ,富士山を見に朝霧においでください。
(07.09.08)
(2)様々な秋を感じながら…
みなさんは「秋」といえば何を思い浮かべるでしょうか?秋を表現する言葉には、「食欲の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」など、秋全体を直接表現するものや、「ぶどう」「柿」「きのこ」「紅葉」など、秋に食べられる物、見られる物を想像させることで、間接的に表現するものがあります。
朝霧高原も、だんだんと秋らしい雰囲気になってきました。紅葉を眺め、自然の赤・黄色・緑の織り成す芸術的な風景に感動しながらハイキングをし、途中でアケビやムカゴを見つけては、どのように調理すればおいしいかという想像をふくらませ、よだれを垂らす。なんと素晴らしい秋の楽しみ方でしょう。
富士山も秋には様々な表情を見せます。頂上の雪があったり無かったり、山の色が少しずつ変化したりします。決して同じ姿の富士山が現れることはありません。こうした日々の変化の積み重ねで、冬の姿に変わっていくのだと思います。私も日々変化しながら成長していきたいと思います。
(07.10.24)
(3)冬の流行
あっという間に夏が過ぎ、気がつけば今年も残すところあと20日あまりとなりました。
冬になり、私たち職員の中で、今流行っているもの。それは、フィギュアスケートです。
11月からスケート場がオープンし、多くの方がスケートを楽しみにいらっしゃいます。
ところが、私たち職員はというと、ほとんどの人がスケート初心者です。指導技術向上のため、考えることは皆一緒。時間を見つけては事務室から脱出し、スケート場を目指すのです。「スケート練習行くかな・・・」まさに早い者勝ちです。
最近では、私たちの滑りをみかねたのか、利用者の方がとても丁寧に教えてくださることもあります。
(2007.12.07)
(4)星空がきれいな場所
子どもの頃から朝霧の主催事業に参加し、参加者として5年ほど、指導者となって10年ほど経ちます。そして、今ではここに勤務しているのですが、「こんなに星がよく見えるところだったんだ」ということを、今まで意識しないでキャンプしてきてしまいました。
今の時期は真っ白な富士山からオリオン座があがってくるのを見ることができます。ここ朝霧野外活動センターはスケート場の他にプラネタリウムもあります。業務上、プラネタリウムの解説も行うため、私は星に詳しくなりました。朝霧に勤務するまでは冬といえばオリオン座くらいしかわからなかった私ですが、ここにいると、とてもよく星が見えるので、夜空をみるのが楽しくなりました。利用者の方もプラネタリウムを気に入ってくれていますので、私たちもとてもうれしいです。
プラネタリウムを見た後は、本物の夜空と夜の富士山を見に行くことができるステキな施設です。ぜひ朝霧にいらしてください。
(08.03.11)
(5)キャンプ場の住人は…
オフシーズンを迎えているキャンプ場は、野生動物たちの生活の場です。
雪がうっすらと残るキャンプ場を歩いていると、ウサギやテンなど小動物の足跡をたくさん見ることができます。夏の間テントが張られていた場所の下には、小さな動物の骨を見つけることもできますし、本物のウサギとばったり鉢合わせということも、しょっちゅうです。全身を硬直させ、しばしの間お互いに見つめ合ったあと、ウサギたちは文字通り脱兎のごとく一目散に逃げていきます。冬場にはキャンプ場に人がいないことをよく分かっているのだと思いますが、彼らの慌てぶりを見るにつけ、それにしても油断し過ぎなんじゃないかとおかしくなります。
ヒタキなどの野鳥たちは、林の中で作業をしていると、すぐ近くまでやってきて、私たちを気にする様子も見せずに枝から枝に飛び移っては遊んでいるように見えます。
キャンプ場のオープンまであとひと月あまり。もうしばらくの間、キャンプ場の主は動物たち、ということになりそうです。
(2008.03.26)
(6)朝霧での1年 そしてこれから
学生時代から慣れ親しんできた朝霧野外活動センター。
そこでの仕事も、周辺のことも、自分では、わりと知っているつもりでいましたが、昨年4月から実際に働いてみると、知らないことやできないことがたくさんあり、毎日が新発見の連続で、あっという間の1年でした。
思い返せば、電話をとるのも、来所する方々と関わることも、とにかく何をするにも1人でやるのは不安で、みんなと声をかけあい、誘い合って仕事をしてきた1年でした。
1人ではできないけど、一緒にやる人がいるからできること、一緒にやるから楽しくなること、がたくさんあることを日々再確認する時間にもなりました。
まだまだ続く朝霧での日々。これからも利用者の方々、支えてくださる人たち、そして一緒に働く仲間を大切にしながら、いい意味で緊張感を持って過ごしていこうと思います。
(08.04.01)
(7)夏の訪れ1
幻想的な白い霧の中に、黄色くて甘酸っぱい実をつけたモミジイチゴや、食べごろに色づいてきた桑の実が目も舌も楽しませてくれるキャンプ場。子どもたちの笑顔と元気な声が響き渡り、いよいよ賑わってきました。日々伸びていく草を追いかけて、もう何度刈ったことでしょうか。作業をしていると、高原の涼しい風に乗って、たくさんの鳥の声や刈ったばかりの青草の香りが心地よく感じられます。時々雲の切れ間に姿を見せてくれる富士山はすっかり衣替えを終え、鮮やかな紫と濃緑の夏衣といった感じですね。
ふとした瞬間に季節の変わり目やそのときの旬を感じられた時って、些細なことであってもなんだかすごく得した気持ちになります。センターを利用される皆さんと関わりながら、その時々の旬な朝霧を紹介したり、一緒に感じていけたらいいなと思います。(2008.06.25)
(8)夏の訪れ2
ついこの前までの白い冬が過ぎ、少し遅い春の芽吹きや色とりどりの花が咲き乱れたばかりと思っていましたが、梅雨のはじまりとともに、草も木も空に向かい、力強く色を濃く、グングン伸びていきます。日々伸びた草と草刈りの追いかけっこをしているようです。作業をしていると、涼しい風に乗って、たくさんの鳥の声や刈ったばかりの青草の香りが心地よく感じられます。人と虫達で賑わいを取り戻したキャンプ場にはもうじき甘酸っぱい苺の季節が訪れようとしています。つかの間の雲の切れ間に見える富士山は時々雪化粧をするものの、衣替えを終え、紫と濃緑の夏衣といったところでしょうか。ふとした瞬間に季節の変わり目やそのときの旬を感じられた時って、些細なことであってもなんだかすごく得した気持ちになりますね。子どもたちともその時々の旬な感覚を共感できたらいいなと思います。(08.07.01)
(9)朝霧
事業課長という立場のためか、私自身の性格のためか、「よくないなぁ」と思いつつも、朝霧野外活動センターに対してネガティブな思いを持つことがあります。
平成19年4月に、職員総入れ替えで指定管理が始まりました。戸惑いながらの日々、職員の厳しい勤務体制、施設の経年劣化によりかさむ修繕費、慣れない対外的交渉に四苦八苦し、指定管理者としてどのような施設管理運営をすればよいのかと悩むこともあります。
振り返れば、決して楽な1年半ではありませんでした。疲れ切って、なぜこんなにがんばっているのか、よくわからなくなることもありました。
それでも、なぜがんばれるのか?それは、この「朝霧」を愛している仲間がスタッフとして運営にたずさわり、スタッフを支えてくれる人たちもまた、この「朝霧」を愛しているからでしょう。
(08.09.11)